DOMINGO SANTO
聖日曜日
いよいよキリストの復活、さいごのプロセッション/行列、
セマナ・サンタも今日でおしまい。
市役所前にて。



教会から復活したキリストが出てきました。
段ボール(ほんとに普通の段ボールだー)から鳩が飛ばされます。


尖塔の鐘が360度回転しちゃうほどがらんがらん鳴り響いています。


今日はキリストのパソがひとつだけ出ます。しかしすごく筋肉質だね、このキリスト像。
セマナ・サンタ彫刻家のミゲル・アルホナ・ナバロ、1997年の作。この人は数々のイマーヘンの修復家でもあります。


パソ/お神輿 に続いてバンド。


ホーンさんのほっぺ。

バグパイプ隊は女性たち。


またね。また来年ね。


一年で一番大切なスペイン・カトリックの行事(クリスマスよりも、です)が終わり
明日からいつものラ・ランブラにもどります。

終わりを惜しむようにトランぺッターがひとりでセマナ・サンタの曲を吹いてゆくのが遠く聞こえてきます。




カトリックの教会に行くとたいていキリストやマリアの像が納められています。
ラ・ランブラの7つの教会にもそれぞれイマーヘン/像がいます。
それらが一年に一回セマナ・サンタの時期にパソ/お神輿に乗って町中を練り歩きます。
コスタレロ/担ぎ手たちは左、右、左、右、と決まった順序で一歩ずつ足をだし、
そのパソの揺れでイマーヘンがさも一人で歩いているかのように見せながら運びます。
そのパソに続いてブラスバンドがセマナ・サンタの曲を奏でます。
今年一番耳に残っている曲は『セルカ・デ・ティ/あなたの近くに』。
これはコーラス隊もクアレスマ(セマナ・サンタ前の40日間)のミサで何度も歌ってきた曲。

〜あなたの近くに もっと近くに
あなたが十字架に架かった時そばに行きます
太陽に花、開くのなら
水が海を探すのなら
そう、私はあなたを探さねばならない


最短で3時間、最長の日には9時間、あの重いパソを担いで町中を一歩一歩ゆっくりと練り歩く姿をみていると、
昔の教会が作り出したエンターテイメントという側面だけでなく、ひとつの思いが浮かびます。
それは『地鎮』。
北スペインでは巡礼者が足をひきずって何百kmを歩き、三大聖地の一つサンチャゴ・デ・コンポステーラに向かった。
これもひとつの地鎮だとすると、
このセマナ・サンタはもっと身近に行われる、自分がすむ土地に対する年に一回の地鎮に思えてくるのです。
地球は人間の物ではなく、その人間が生きている間だけ、地球から大地を間借してるだけのこと。
無視しては通れない何かをどんなに鈍くなったとは言え現代の人間も感じているのではないだろうか?
と思わされる一週間でした。
おしまい。

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