ヤマトタケルの湧き水と一年ぶりの表具屋さん

山がうっすらピンクがかってきたのは
山桜の蕾が芽生えてきたからかもしれません。
若水に浸かる石がとても気持ちよさそうです。

午前中は工房のお掃除と土の弦楽器わたつみの調弦いたしました。

 

 
ここからは昨日のつづき
表具蒔絵工房 金兵衛さんのお話です。


金兵衛さんとの出会いは、約1年前。
ヤマトタケルの湧き水の前で偶然出会いました。
そのときのことを「ご縁」というタイトルで
1年前の1月19日におぼえがきしていました。
http://majo.moo.jp/oboegaki/?p=11611
この日のおぼえがきの前半の急須は
現在茶会瞑想のメインとなるお茶器として使用しているものです。
そして後半に
「まさにその職をされているというご夫妻と出会いました。」
と書かせていただいているのはまさに金兵衛さんご夫妻のことでした。
 
その当時わたしがお願いしたいと探していましたのは、
表具屋さんでした。
不思議なことにまだ絵も描いてもいないのに、
次に描く絵は掛け軸に仕立ててほしいと思い、
そうしていただける表具屋さんを探してネットなどを見ていたのでした。
 
そんな矢先に
いつものようにヤマトタケルの湧き水を汲ませて頂きに参りましたら、
偶然湧き水を汲みに来られていたご夫婦がいらしてて
なぜだか自然にすうっといろいろな話題で
泉の前で立ち話が終わらなくて。
お話の流れでおききしたのが、
この湧き水の近くで先祖代々表具屋さんをされておられるとのことで
私はびっくり仰天。
まさに表具屋さんを探してた矢先の
湧き水の導きとしか思えないような出会いでした。
 
あれから約一年と一月ほどが経ち、
わたしの手元には、ここおぼえがきでもご紹介している
王様の古墳の四隅の土で描かれた
シリウスのロストレコードの絵がありました。
 
工房イソラに来られた千穂さんがこの絵を視られて
これはシリウスの星図ですね、と
絵に収められている膨大なロストレコードの一部を翻訳してくれました。
 
崩壊した星の記録はその救いの道も記されていて
そのようにして土の弦楽器わたつみの音と響きで
全史をダウンロードするという流れが生まれました。
 
その音の響きはさまざまな方の魂にお届けし、
ある方々には何かしらの影響があるようでした。
起こったひとつひとつのエピソードはとても深く膨大で
言葉では表せないことも多いのでここでは割愛させていただきます。
 
そこからまたこの絵に新たなる展開がありました。
巫女舞の方のご紹介で工房イソラに来られたあおぞら友里さんが
容易く語ることができない彼女の深く様々な経験からの叡智により
このシリウスの星図に更なる展開が起きたのでした。
曼荼羅を形成していたエネルギーがまるで素粒子に還ったように
ひとつひとつの粒だつ自由に動き回る粒子へと
源のエネルギーの姿へと、還ったのでした。
『ここからまた新たなる創造ができる』
生まれたばかりの一粒一粒の動き回るエネルギー粒子が
この絵から新しい誕生のエネルギーとして発せられているのが感じられました。
 
そして、この地上において『誕生と幸せな幼年期のエネルギー』を担当している私としては
まさにこの再生したシリウスの星図を調えてなにかしたいと
感じました。
あおぞら友里さんが『絵が変わったね!
これはもうお守りになるね。』とおっしゃいました。
 
そして思い出したのでした。
一年前のヤマトタケルの湧き水での出会いを。

可愛い金兵衛さんのマーク*

起こる出来事ひとつひとつがまるでおとぎ話のようで
長くなりましたがようやく
昨日金兵衛さんを訪れたお話につながります。
 
金兵衛さんご夫妻は私のことをおぼえていてくださって、
快く、シリウスの星図を掛け軸に仕立てて下さるご相談に乗ってくださいました。
 
上記しましたような不思議な出来事も
興味をもって丁寧にお聴きくださり、
そしてじっさいに描かれた絵をご覧になりながら、
この絵の持つ揺らぎや空気感を損なわないようにと
たくさんのご配慮とご提案をくださったのでした。
 
金兵衛さん曰く、既存の掛け軸の作り方だと
絵の表面が真っ平らにぴったりとした仕上がりになってしまうから
この絵をそうしてしまうのはしのびないです、とおっしゃいました。

掛け軸は壁掛け以外にも床に置き
この絵の周囲に土の三本柱を置き、
そのうえに弦楽器をのせて
瞑想会のための演奏などすることも配慮して
仕立てていただけることになりました。

 
おくさまが屋車と墨で手染されたという布は、
写真ではわかりにくいのですが
金を感じるようなやわからかい光沢のあるもので
また布の細かいしわ目が空気を感じさせて、
再生したシリウスの星図をこちらの布の上に置いてみると
ほんとうにあつらえたようにピタリと来たのでした。
おくさまと『わあ*』とうれしくなって、
いっしょにこんな風に気持ちを分かち合えるなんて・・
『わくわくする』と言ってくださって。
やはり、金兵衛さんにお願いしてよかった*と思いました。
 
だんなさまも、
やったことないことだけど、と笑顔でおっしゃって、
わたしの無理な特注様々を
絵の軽やかさに合わせて、
なるべく掛け軸じたいにも重さを感じさせないような作りになるようにと、
わたしがお伝えさせていただいた趣旨を細かくメモを取ってくださり
最終的に今年5月の神戸での個展に間に合うように仕立てて下さることになりました。
 
そして掛け軸に仕立てる際に使用する糊は、
ヤマトタケルの湧き水で炊いたものをお使い下さるとおっしゃいました*
 
大好きな湧き水で・・なんというしあわせでしょうか。。。

甕のなかで醸している途中の歴代の糊を見せて下さいました。
古糊は、糊とカビの生え方のバランスを見ながら10年醸すのだそうです。
右下一番手前のものは今年1月に汲んだヤマトタケルの湧き水での糊だそう。
そしてこちら右側の、ほんのり黄色がかっている糊は、
一年前に偶然私たちが出会ったときに汲んだ湧き水で醸し中の糊とのこと*

おくさまは蒔絵をされていて、
陶器の金継ぎもなさるとのことで、
わたしもこれまでに私の作品の欠けや割れのご相談を受けたことがあるのですが、
陶芸の技術で治すことはできないものなので、
伝統的な漆の技術による金継ぎができるかたということで
金兵衛さんを今度からご紹介させていただこうと思っています。
 
また、本格的な漆による金継ぎがご予算的にむずかしいというかたや、
また純粋に金継ぎを自分でやってみたいという方にむけて、
お教室もされているそうなので、
こちらもよかったらぜひお問い合わせしてみてください*
 
金兵衛さんのホームページ
https://hayamakimbay.jimdofree.com
 
心優しく柔軟で繊細な金兵衛ご夫妻の魂に触れるようにして過ごしたひと時が本当に幸せでした。
新しく再生誕生したシリウスの星図を金兵衛さんに
自然の力を感じる手染めの布やヤマトタケルの湧き水の糊で仕立てていただけること
もう言葉にならないくらいに感謝しています。
 
帰りに金兵衛さんのちかくの梅林と河津桜に会いに行きました。

山栗の穴場も見つけました*
(すべてリスたちに食べつくされていました)

ぽかぽかの山の懐から
 
海へ

 
原木から育てられたシイタケを頂いて、
今日中にぜひ召し上がってくださいとのことでしたので
夕飯は採れたてぷりっぷりのシイタケ祭りでした*

山芋のおろし汁*
ただ焼いてルッコラを乗せて
お醤油とオリーブオイルで
ほんとうに美味しくいただきました。

本当に何もかも
人智及ばない不思議な巡り合わせです。
 
大地と宇宙の巡りに感謝です。ありがとうございます。
 
 

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