もうずいぶんと長いこと
私にとって日常の中のオアシスの一つだった場所のともしびが
先月の末、あまりにもひそやかにその火を消しました。
先月25日の走水からの帰り、
逗子に戻ってお茶でも飲んでから帰ろうかと寄ったいつものカフェ。
ひと心地ついてお会計を済ませたところでオーナーさんが
『じつは・・』と切り出されて。
『今月いっぱいで閉店させてもらいます。』と。
『あまりに急に決めたので営業日はあと5日ほどで、
常連さんにだけ口頭でお伝えさせてもらっています』と。


つまりこのカフェのオーナーのお父様が
手彫り手作りされたものだそう。
そんなお話も、時々お話ししてくれました。

オーナーさんも『その話興味ある』ってテーブルのそばで会話に加わられたり。
楽しかった日々。

この階段をオーナーさんが昇って来られて注文を聞き、
そしてコーヒーや美味しいおやつを運んでくれました。

三人のお子さんの頭文字を組み合わせたのだそう。
2002年に私が歩いたスペインの
サンティアゴ巡礼道の愛称が「カミーノ」でしたので
勝手にこのお店のお名前にも愛着を感じていました。
先代の洋品店の店名は「ひつじや」さん。
なので愛称として私たちは『ひつじやさん』って呼んだりしていました。

ついつい流れで図らずも
特別なメニュー無理を言ってお願いしてしまいました。
普段そのようなことはされないのですが、
苦手な食材お伝えしたら
即興で『最高のものを』とおっしゃって作ってくださって。
出てきたものは
『アヒージョ風にしてみました』。
旨味たっぷりのしじみとエビとのサラダクレープ。
大好き。
本当に美味しくいただきました。

特別だからいつものように
チョコバナナのクレープ、そしてコーヒーをいただきました。
美味しくて夢中になってペロリと食べてしまいました。

たまたま来られた常連さんにだけお知らせくださったとのこと。
閉店をお知らせすると急に混み合ってしまったりして
大変になってしまうからかもしれません。
全てお一人でされているお店ですので。。。
お知らせくださってありがとうございます。
最後のタイミングで伺うことができてよかった。
お別れを言うことができてよかった。

最終営業日の翌日お店の前を通りかかると
お店の中が全く見えないように
きっちりと四方のシャッターが閉められていました。
貼り紙もなくて、
きっと多くの人はしばらくしてから
なんだかこの頃お休みしてるね、ってようやく気づくのかもしれません。
そんな風に何も言わないまま
ふっと消えるようになくなってしまう町の景色があるのだと
今回のことでしみじみ感じました。
よく通ったお店でしたから。。
この夏は私のオアシスがなくなってしまいさみしいけれど
終わりは始まり。
オーナーさんに感謝を込めて
『ゆっくり休んでこれからの人生楽しんでください。
心ささえてもらいました。ありがとうございました。』
そんなふうにお伝えさせてもらいました。




































