勾玉という装置

うつわ『月読とヒルコの物語』

勾玉のすがたかたちをみれば、
かなり多くの日本人が『これは勾玉だ』と瞬時に認識できるのではないでしょうか。
それって当たり前のようですが、実に不思議なことです。
積極的な興味がなくとも
どこか心の深いところに、あのすがたかたちが転写されているようです。
 
勾玉が一体何なのか、ということは
古くから様々な説が言われてますが、
今朝私の懐におりてきたのは、
勾玉という装置についてのことでした。
 
勾玉はいわゆるスイッチのようなもので、
勾玉と認識した瞬間、自らの内から何か稼働するものがあるようです。
それはとても古い時代に閉ざされてしまったものかもしれません。
不可視のエネルギー分野に優れた縄文人のすることですから
スイッチとして勾玉を顕現したこと、
ありえないことではない。。と個人的には感じています。
 
わたしは、スイッチと認識しましたが、
ひとによっては「ゲートの鍵」と表現するかもしれません。
いずれも閉じられていたものを開く物種であるということ。
勾玉について、深く自分の心に訊ねてみるのもよいかもしれません。
 
単なる装身具ではありません。
というのも、勾玉は必ずヒスイあるいはそれに準する石から掘り出して作られます。
単なる装身具ならなぜ土器を作る縄文人が土で勾玉を作らなかったのでしょうか。
石を掘り出すよりもっと簡単に効率よく作れるのに。
土で勾玉を作らないということには深い理由があるはずです。
 
個人的には、勾玉は火にあててはいけない物種だと認識しています。
短絡的かもしれませんが、これは水のエレメントだからなのかもしれません。
水というワードを得れば、太古の日本から様々な仮説に繋がってゆきますが
その見地から言うとやはり個人的にはヒルコにも繋がりそうです。
 
勾玉がなにをモチーフにしているのかという物質的な答えではなく、
エネルギー的に何の役割を果たしているのか、という視点からでしたら
答えが得られそうな今朝の一時(いっとき)でした。
 
写真は『月読とヒルコの物語』。
太陽が火であるなら
月は水のエレメント。
月読の前にヒルコ(=勾玉)を置くと
月読が聖母マリアの風情のように柔らかく
慈愛の表情へと変わったように感じました。
 
この絵皿は手に持つとびりびりとエネルギー高い。
点滴堂さんのギャラリースペースにて10月1日まで
ぜひ直接ご覧いただけましたらと思います。
 
 
◆点滴堂企画展
『兎迷宮・月読』
9月20日(水)~10月1日(日)
12:30-20:00 月・火曜定休
会場 東京都武蔵野市中町 1-10-3 2F
TEL 090-6796-5281
http://tentekido.info

◆点滴堂さんHPより◆
三鷹駅 北口 歩いて5分、
「点滴堂」はギャラリースペースのあるブックカフェ。
ちいさな店内にぎっしり詰まった書棚の古本はすべて販売してます。
作品の展示を楽しみつつ。
お気に入りの1冊を選びながら。
おいしい珈琲・紅茶をご賞味ください♪