いのちのほんらいのすがた

 
何よりも最優先で
なんのために生まれてきたのかを憶(おも)い出すことが
大切だと改めて思います。
 
一昨年、六甲山の向津峰で出会った女性。
私と同じくらいの年代の、
ちょうど太古の磐座のある場所から登ってこられたところで
そこへこれから向かう私に
声をかけてくれたのでした。
 
初夏の野草たちが生い茂り始めた少し分かりにくい森の中なので、
彼女は私に、磐座までの道しるべを親切に教えてくださいました。
お話しているうち様々に話題が展開してゆき、
気づけば30分以上もその女性と立ち話をしていました。
 
その女性は
これまでの日常のなかで行ってみたい場所や
やりたいことがいくつもありましたが、
日々の生活やままならない事情に置かれていたため、
これが片付いたら、
あれがひと区切りついたら、と、
心の声を後回しにして来ました。
様々な意味において、自分が思うような余裕が訪れることなく、
いまの年齢になってしまった、と語ります。
『待っているのではなく自分で決めなければ
このままではただ思うだけで、行きたい場所に行くことなく
やりたいことをやらずに
人生が終わってしまうと気づきました。
何よりまず自分が動かなければと
車に飛び乗り旅に出ました。』
と語られました。
一番やりたいことをやる、と決めて、
それからどうしたらできるかを
進めることだけを具体的に考えること。
 
やるかやらないか、世界はほんとうにシンプルなもので成り立っているのかもしれません。肚を決めたそのときから世界の方がそのように動いていく。私も何度も経験しています。
  
『いまはその旅の途中で、
今日は六甲山、明日は安芸の宮島に行きます。
その時行きたいと心に浮かぶ場所に行くんです。
今日は向津峰の磐座に来られてよかった。
磐座の拝殿で、シンギングボウルを演奏させていただいたんです。
ちょうどこのお社を守っておられる方々がいらして
一緒にご祈祷を受けることもできました。』
とその女性はおっしゃって、
『シンギングボウルも初めて手に入れたのですがピンときて』
と、彼女が特注したと言うシンギングボウルを見せてくださいました。
この時、すでに『土のシンギングボウル』と
私のところに降りてきていたため
この方との出会いでパズルのピースがまたひとつ、
パチンとはまったことを感じました。
このときはまだ土のシンギングボウルは作っていませんでしたが、
この出来事をきっかけにその後の後押しもあって顕現することができました。
このときの出来事から
土のシンギングボウルも何人もの方よりこれまでご依頼いただいています。
必要なものを必要な方のお手元にお届けできる手立てとなるきっかけを
ここ六甲山・向津峰で見つけることができました。
背中を押されたように感じました。
 
 
この星に生まれたいのちのほんらいのすがたを見てみたいといつも思うのです。
 

先日この場所で足を怪我した時に
この世の現象が粒子と成ってこの水と同化し流れ出しました。
柿田川のとろりとした不思議な流水に足を浸けていたときに。

 

 

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