注ぐ器 急須

 
急須からお茶を注ぐその様子を見ると
一番ちいさな滝の形態かもしれない、と思います。
 
そんな風に思うと、
天から地に降りる水の姿をまぢかにみることができる
注器というのはちょっと特別なものにみえます。
 
注ぐうつわが滝と結びついたのは、
瀬織津姫の生誕地と言われている滝川神社の滝を視たとき
心に映ったことでした。
 

 
山北のかたより、
古来「龍集山」、別名「星山」と呼ばれる地元の山から
粘土が出るのでMAJOさんどうですか、とお誘いを受けて
この夏に訪れました。
 
その時のおぼえがきです。
「龍が集まる星山にて」
http://majo.moo.jp/oboegaki/2022/07/12/龍が集まる星山にて/
 
この時に採取させていただいた土から、
この土のイメージ通りの雰囲気をもつ急須を作りました。

 
急須/注ぐ器にした理由は、そう土から感じ取ったのと、
もうひとつ、
山北のお茶畑を引き継いだ友人知人が今年初めて
お茶を収穫されたのです。
 
先日、私のエネルギーワークにご参加くださった方が、
そのお茶をお贈りくださいました。
 
山北で採れるお茶の旨味は
ほんとうにお出汁が効いてるように美味しくて、
大変私好みの味でもありました。
毎日のように飲み、本当においしくて
追加で購入もさせていただきました。
 
ここの土地の土で作った茶器で
この土地で採れたお茶をいただいたら
最高だろうな。。と
龍集山の土でやはり急須を作ることにしました。
 
土味を最大限に活かしたくて、
採取させていただいた土のより分けもせずに、
大胆にそのまま龍集星山の土をごろごろ使って
私が胎土として使用している陶土と合わせて練り、
新作の注ぐ器、急須を作ったのでした。
 
把手のないこの形の急須は、
私がスペインから帰国してまもないころにお世話になっていた
萩焼の業者さんのもとで知って以来
気に入って長いことつくり続けている形状です。
形状のイメージから私は「ペリカンポット」と命名しました。
左利きでも右利きでも関係なく使用できるのと、
ダイレクトに器から水が(お茶が)注ぎ出ることを体感できる
この把手のない急須の形がとても好きです。
 
そして今回は、急須の内側に
たっぷりと純金彩を施しました。
龍集星山の土味を生かして内側には釉をかけていないので、
土と純金が直接に触れて振動しています。
 
金の振動は水を浄化させることが分かっていますから、
いちど急須で試してみたいとずっと思っておりましたが、
なにしろ純金、しかるべきコストもかかりますので
折をみていつか施してみたい、と思っていたのです。
この龍集星山の土の急須はそれにふさわしいと感じました。
この土の特性と、焼成の環境により、
純金が藤色に発色しているのも、この急須ならではのことでしょう。
器の外がわの黒色と相まって、
いかにも龍集星山のイメージを体現したように感じました。
 
ぜひ会場にて、お手に取ってご覧くださいませ。
 

 
いよいよ本日より開催します。
よろしくお願いいたします。 
 
 
MAJO作陶展 ceramic work 『玄 双つの月』
 
◆9月17日(土) 展覧会13:00-15:00
 15:30~17:00特別ゲスト・大塚惇平さん
 ※17日は15:00以降は下記演奏会ご予約の方のみご入場頂けます。
 
◆9月18日(日) 展覧会12:30-18:00
 
会場 garden & spaceくるくる 鎌倉市由比ガ浜2-7-12
   ・JR、江ノ電「鎌倉」駅 西口 徒歩15分
   ・江ノ電「和田塚」駅  徒歩3分
 
私ことMAJOは両日在廊しております。 
 
 
***special***
 
◆9月17日(土) 15:30-17:00
 ゲスト 大塚惇平さんによる
 土の弦楽器「みかぼし」 演奏 & ヴォイスワーク
 
◆入場料 4000yen (残席1名様)
 
◆ご予約
 メールにて majo@bv.moo.jp までお申し込み下さい。
 
 
今年七夕のアチューメントにて土の弦楽器「みかぼし」で
深淵なる内宇宙的即興演奏をして下さいました
笙と和琴の奏者・大塚惇平さんをお招きして、
このたび「みかぼし」の演奏、笙の演奏、ヴォイスワークを
この個展に連動して開催して頂ける運びとなりました。
大変貴重なこの機会、
ご縁ありますようでしたら是非のお越しをお待ちしております。

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ゲスト
大塚惇平 (笙 / うた)
https://ohtsukajumpei.com