昨晩は窯焚きをしていました。
今回窯詰めしたのは
「うすゞ」と
諏訪の流れから生まれた作品たちです。
結構今日も暖かかったので、
炉内温度の下がり方は緩やか。
窯出しは明日の夜か明後日の朝になりそうです。
*
炉内温度が下がるのを待ちながら
図書館から借りっぱなしになっていた
野村萬斎さんのDVDをようやく見ることができました。
前半の三番叟~素晴らしかった。
何度も繰り返してみてしまいました。
狂言も宇宙に繋がるもの感じさせる
表現のひとつだと思っているのですが、
三番叟と皆既日食を合わせたこの舞台の表現は興味深いものありました。
そしてこれは私の錯覚ですが、
つい先日、生まれて初めてくらいに
じっくりと長時間にわたり皆既月食を観察したばかりでしたので、
その時の感覚がよみがえって
この舞台としては皆既日食なのですが、
一方で鏡映しのようにして皆既月食を思いながらみていました。。
完全に隠れた星から再び光を呼び出す舞なのではなく、
これは隠れた星の元でなければ顕れない舞なのだ。。
「舞」ってなんだろう。
隠された太陽(あるいは月)の元で鼓動し始めた命、が
ここでは「舞」でした。そんな風に感じました。
黒式尉の面というのがまた・・・あまりにしっくりときます。
-プログラムの三番叟の解説より-
能楽の「翁」という儀礼曲のなかで、
狂言方が勤める役が三番叟である。
古風な儀式を多く留めている神聖な曲で、
日本芸能の神髄とも言うべき究極の舞。
まず前段の「揉之段」は、三番叟自ら掛け声を発し、躍動的に舞う。
続いて後見座で黒式尉の面を着け、後段の「鈴之段」を荘重に舞いはじめる。
鈴を手にし、はじめはゆっくりと足拍子を踏み、
種まきのような所作を演じるなどしながら、
やがてボルテージが高まり、
鈴の音と囃子の音の響き合いが最高潮に達したところで「鈴之段」は終わる。
激しい足拍子が印象的な曲。
大地を踏みしめる様は、天下泰平を祈る「翁」の舞に対して、
五穀豊穣を寿ぐ舞と考えられている。